Maize

8月ど真中。本来なら夏の盛りで暑い暑い日々が続いている時期なのですが、東京は今月から雨続き、今日で連続16日雨。これは40年ぶりの雨の多い8月ということです。来週まで晴れマークは登場しないので、さらなる記録更新は確実になってきました。
夏と言えばとうもろこし。黒もちとうもろこしを蒸してみました。昔懐かしい、もちもちとした食感と優しい甘さが特徴です。とても美味しい!過度な甘さが際立つスィートコーンとは別物です。色合いも斬新!人気復活してほしいなあ。

僕の特製『鱧の湯引き(落とし)と蒲焼き』です。夏が旬の魚、鱧!鱧の湯引きと共に鱧の蒲焼きは僕の得意料理です。湯引きよりもむしろ蒲焼きの方が、鱧の上品な旨味と脂がより味わえるので好きかも。とにかく鱧は大好物!鱧の調理に欠かせない骨切りの技法は、一寸(約3cm)におよそ24切れ包丁の目を入れます。ちなみに江戸時代から鱧を食べると精が付くと、京都の人は好んで食べていたようです。残念ながら関東では鱧は生活に密着した魚とは言えず、高級魚のイメージがあると思います。真夏の太陽が早く戻ってきますように。そして残りの夏をエンジョイしましょう!

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

Cœur de bœuf

Goodbye July, Hello August!
8月、夏本番。クール・ド・ブフという名前のトマトも真っ赤に色づいてきました。このトマト、一般的なトマトやチェリートマトに比べると、色づきのペースがかなりゆっくりなんですよ。フランスの野菜マルシェなどではよく見かけますが、日本でも最近かなり知られてきたと思います。クール・ド・ブフ Cœur de bœuf とはフランス語で牛の心臓の意味。もともとはイタリア種のトマトです。美味しいのはもちろんですが、種が少ないのでガスパチョにも最適です。加熱すると旨味がさらに増すので、輪切りにして自家製ピッツァ生地に乗せて焼くと最高に美味しいピッツァの出来上がります!
僕の特製『トマトソースのパスタ』も超美味!これぞパスタの定番。食べ飽きない美味しさが魅力です。トマトソースのパスタはシンプル過ぎて、やや物足りないっていう人もいますが、それはきっと美味しいのを食べていないからに違いありません。意外に上手に作るのが難しいんです。日本のみなさんは、まずオリーブオイルの量が少なすぎると思う。極上のオリーブオイルをたっぷり使いましょう。
僕の特製『あさりのフレゴラ・サルダ Fregola sarda con vongole』です。フレゴラとはイタリア、サルデーニャ島の粒パスタ。あさりの煮汁が染み込んだフレゴラの美味しさは格別です!あさりを使ったイタリア料理といえば、みなさんはスパゲッティ・ボンゴレをすぐ思い出すことでしょう。でもあさりのフレゴラ サルダは、それよりも数倍美味しいですよ。サルデーニャの豊かな大自然、高級リゾートのコスタ・ズメラルダ、中世の面影を残すアルゲーロ…。海と大地の香りが凝縮されたような野趣溢れる料理です。

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

Carré d’agneau

気象庁から梅雨明けの発表がされたとたん、予報官たちを揶揄うように、北上していた梅雨前線が関東に下りてきました。ここ数日、都内は曇りがちの天気(時々雨も)。昨日からは北東の涼しい風も吹き始め猛暑も一休みです。
という事で久しぶりの涼しさ感じられた昨日。ちょっと手の込んだ料理を作ってみたくなりました。だってどうせすぐに猛暑が戻ってくるはず。ローストしたり、豆を茹でたりという料理はこんな日じゃないとね。こちらは昨日の我が家のディナー、僕の特製『仔羊のソテー、デーツとクコの実のタブレ添え』です。この仔羊の部位はフランス語では Carré d’agneau といって、牛肉のサーロインに相当するところ。塊でローストする場合が多いですが、このように1本ずつカットした料理も人気があります(いわゆるラムチョップね)。さて仔羊のソテーなんですが、あらかじめミントや多種のスパイス(クミン、シナモン、パプリカなど)と赤ワインビネガーで数時間マリネしておいた後、香り高くソテーします。付け合わせのオリエンタル風味のタブレは、仔羊肉に相性抜群!今回はさらに贅沢に、カステルーチョ産のレンズ豆も添えました。昨日の様に過しやすい日だからこそ、レンズ豆も茹でる気になりました(笑)グレートディナーでしょ!?ワインはトスカーナの名門ワイナリー、フレスコバルディのVecchie Viti ヴェッキエ・ヴィーティ2013です。もちろん素晴らしいく美味しい!
こちらがカステルーチョ産のレンズ豆 です。カステルーチョは、イタリア・ウンブリア地方のアペニン山脈にある村(昨年の地震でこの辺りもかなりやられたみたいですが)。その高原に咲き乱れる花々はまさに絶景です。カステルーチョのレンズ豆はとても小粒(2〜3mmでしょうか…)なんですが、世界一美味しいレンズ豆なんですよ。 肉料理の付け合わせに最適!
南フランス・プロヴァンス地方のシェーブルチーズ『ローヴタン Rovethym 』が届きました。ローヴとはローヴ種の山羊のこと。そしてタンはフランス語でハーブのタイムの意味です。残念ながら、ちゃんとしたフランス語の発音はカタカナでは表せないので、カタカナをそのままタンと発音しても通じないのですが。いずれにせよ今日紹介するチーズも、旬のシェーブルチーズです。爽やかな酸味と繊細で滑らかな食感が素晴らしいです。ちなみにここの山羊たちは、タイムやローズマリーを食べて育ったんだって!このチーズの清々しい香りはそのためかも知れませんね。プロヴァンスでヴァカンスを過ごしている様な気分になりますよ。
この日の我が家のディナー、アントレは僕の特製『ローヴタンとプルピエの南仏風サラダ』です。プロヴァンス産のシェーブルチーズ「ローヴタン」とプルピエ、なんて相性抜群なんだろう!プルピエをハーブのようにサラダに使ったのは大正解。僕のオリジナルサラダの誕生だよ!こんなエレガントで美味なるサラダ、きっとみんな食べた事ないだろうなあ。そんじょそこらのフレンチレストランの料理より数倍美味しい!ちなみに今夜はアンリエ・バザンのシャンパーニュを合わせてみました。
こちらは僕の特製『フェタのオリーブオイル漬け』です。テッサリア産のオーガニックフェタ(山羊と羊のチーズ)を角切りにして、オレガノ、タイム、フェンネルなどのハーブと共にオリーブオイル漬けにしました。バゲットの薄切りトーストやクラッカーを添えると、アペロの最高のおつまみになるよ。フェタを食べ終えて残ったオイルは風味抜群なので、様々な料理に使えます。
フェタを使った料理をもう一品紹介。僕の特製『ホリアティキサラダ χωριάτικη σαλάτα / Xoriatiki salad 』です。ホリアティキサラダは、ギリシャを代表する夏のサラダ。農夫のサラダ(田舎風サラダ)という意味です。たっぷりのフェタと夏野菜、オレガノやギリシャ風ブラックオリーブなどを使った具沢山サラダね。テッサリア地方のオーガニックフェタは風味豊かで、ほんと美味しい。日本の夏の料理としてもぴったりだよ。一緒に添えてあるのは、石垣島 ヨーガンレール農園の赤米入り玄米ごはんと、イタリア種のナス、ヴィオレッタ・ディ・フィレンツェのオリーブオイル揚げです。
オーガニックフェタチーズたっぷりのホリアティキ(シェーブルにも良く合います)のために僕が選んだワインは、Meursault ムルソー 2013(BOUCHARD PERE & FILS ドメーヌ・ブシァール・ペール・エ・フィス)です。このドメーヌ所有のLES CLOUS レ・クルという畑の葡萄から作られています。リッチで飲み応えがありますが、重量感や粘性という印象はありません。ピュアでエレガント、現代的なムルソーです。

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

Chèvre

フランス西部、ポワトゥー・シャラント地方からシェーブル(山羊のチーズ)が届きました。夏にふさわしい、爽やかな酸味が特長の絶品フレッシュ シェーブルです。一昨日の我が家のディナーは、僕の特製『シェーブル・フレとキャロットラペのタブレ』からスタートしました。旬のシェーブルチーズの酸味と人参の甘み、キヌアのプチプチした食感が一体となったとてもエレガントなタブレです。トッピングはアニスシード。ちなみにこの料理は、フランス料理研究家の上野万梨子さんのレシピを参考にしたのですが、以前彼女から教えてもらったカリブ風キャロットラペのさらなる進化形??と思いました。素晴らしい!パリ7区の総菜店 Lastre sans apostropheのキャロットラペに、勝るとも劣らない美味しさかもね!!

この作り手のフレッシュタイプのシェーブルは、春から夏にかけてしか味わえない今が旬のチーズです。ちなみにシェーブルは数千年も前から作られていて、最古の乳製品と言われています。
僕の特製『蒸し鶏の香味揚げ、デーツとゴジベリーのタブレ添え』です。丸鶏一羽をぶつ切りにして蒸したあと、香ばしく揚げました。焼き色も美しく見ただけでも美味しそうでしょ?付け合わせのタブレは、デーツのねっとりとした食感や甘み、シナモンやクミンなどのスパイスの香りが一体となってとても美味しいです。オリエンタルなタブレね。ゴジベリーの赤が印象的。羊肉にも相性抜群だよ!
こちらは特製『ムール貝のマリニエール』です。ムール貝をフレンチ・ベルモットのノワイイ プラで酒蒸ししました。エシャロットやタイムも効かせいますよ。日本のムール貝はとても立派で食べ甲斐があり美味しいですね(これは愛知産です)。カタルーニャ地方のスパークリングワイン、カバCavaと共に。
これらのプレートたち、睡蓮がモティーフなんですが、ハートの形にも見えますよね。

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

Pizza Napoletana

東京にも猛暑がやって来た!
ナポリの太陽にも負けないほと情熱的な僕の特製『ナポリ風ピッツァ』です。ピッツァ・マリナーラね。具材はトマトソース、ニンニク、オレガノ、オリーブオイルとシンプル。飽きの来ない美味しさが魅力です。超美味!僕は300℃のオーブンで7分ほど焼きます。オーブンをじっくり予熱すれば、ピッツァ窯がなくてもかなり美味しくできますよ。美味しさの秘訣をもう1つ。それは仕上げにふりかける、マルフーガ・オリーブオイル・アッフィオランテです。わざわざイタリアンレストランやピッツェリアに行かなくても大満足!こんな美味しいピッツァ、きっとみんな食べたことないだろうなあ。でもさすがに日本の蒸し暑い時期にピッツァ生地を仕込むのは大変です。小麦と水の割合もイタリアで作るのとは全然違うんだよね。ピッツァ生地は冷蔵庫で一晩発酵させてます。ちなみにイタリア人にとってピッツァは、基本的に夜の軽めの食事なんですよ。時代が変わってそうじゃないと思ってる人もいるとは思いますが…。
僕の特製『アンダルシア風ガスパチョ』です。日本でもすっかりおなじみガスパチョ。冷製スープの王様ね。蒸し暑い日本の夏にもぴったり!これを食べると体がスッとして涼しく感じられます。ちなみにアンダルシア地方の夏は、まるでフライパンの上にいるような乾燥した暑さなんだよ。僕はトマトやきゅうりなどの夏野菜をバーミックスにかけ、シェリービネガーやクミン、オリーブオイル、ニンニク、塩、ピマン・デスプレットで調味しています。夏の間は週に3回以上は食べます。なぜなら大好物だから。

野菜マルシェで買ってきた、美しいナスタチューム。心地良い辛さが特長のハーブ、エディブルフラワーだよ。料理にちょっと飾ると陽気な雰囲気になるよね。
こちらは石垣島のヨーガンレール農園から届いたパキスタンレモンです。珍しいレモンでしょ?ライムに近い味わいなんですよ。さっそく蜂蜜漬けにしました。夏場は炭酸水で割ったレモネードが最高に美味しい!

先週(七夕)、東京 江東区仙台堀川付近で撮影。隅田川と旧中川を結ぶ運河です。心地良い風が吹いていました。清澄庭園もすぐそば。素晴らしい!

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

Falafel

僕は中東のスップリSupplìと思っているんですが、、、ひよこ豆から作るファラフェルという料理を今日は紹介しましょう。アペロのおつまみにも最適ですよ!
僕の特製「ひよこ豆とブルグルのファラフェル」!実はこちらのブルグルを使うレシピも、前回紹介したフランス料理研究家・上野万梨子さんの新刊書を参考にしたのですが、とても美味しくて作りやすくブルグルの食感も面白い。そしてスップリのようにパン粉を付けないで、そのまま揚げる手軽さが良いのです。クミンやコリアンダーのみじん切り、ごま油など、なんともいえない中東風の素晴しい香りも!この料理はザジキといっしょに食べると、最高に美味しいんです。ザジキはヨーグルトやきゅうりなどで作るギリシャ風のディップ。今回はヨーグルトの替わりにフロマージュブランを使ってみました。僕的には日本のヨーグルトで作るより美味しいと思います。
そしてキヌア。僕の特製『ビーツとキヌアのサラダ』です。日本のビーツはやや野生的な味わいに乏しいと思うのですが、雑穀的な香りのキヌアと合わせると抜群に美味しい!ドレッシングに使った赤ワインヴィネガーには、隠し味として自家製の赤紫蘇シロップをほんの少々加えてみました。とても良い感じ!昨日の我が家のディナーは、僕の特製『ブリニ Blinis 』です。こちらも超美味!ブリニはそば粉のロシア風パンケーキ。生地はこのようにイーストでじっくり発酵させます。ベーキングパウダーを使った一般的なパンケーキより、ブリニはもっちりとした食感です。キャビアやスモークサーモンなどを合わせて食べることが多いんですよ。今日はスモークサーモン(ノルウェー)とフロマージュブランです。ワインはシャトー・タルボのカイユブラン2013です。サン・ジュリアン村の名門シャトーが手掛ける稀少なボルドー・ブラン。なんて気品のある味わいなんだろう!

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

Salade niçoise

夏至も間近。この時期の東京の日没は午後7頃ですから、昼間の時間がとても長く1日がより活動的に過せて得した気分になります。すでに梅雨入りしているのに、今日も良い天気でカラリッとした空気感を満喫しています!
我が家の夕食が始まる頃でも外はまだ十分明るいので、なんとなく夏のヨーロッパにいる気分です!この日は南フランス料理を作ってみました。まずは僕の特製『ニース風サラダ』です。南仏を代表するサラダとして世界的に知られているのは、やはりこのニース風でしょう。実に様々なレシピが存在しますが、現地の正統派ニース風サラダ保存会が認める材料は、トマト、固ゆで卵、アンチョビ、ツナ、オニオン(フランスオニオン)、ニース産黒オリーブとバジルのみ(旬のアーティチョークやそら豆は認められている)。意外にもじゃがいもやインゲンはNGなんですって!!
前後しますが、この日の我が家のアペロタイム。ブシェ(おつまみ)は、僕の特製『タプナードのクロスティーニ』です。タプナードはプロヴァンス地方のオリーブを使ったペースト。今日はブラックオリーブですが、グリーンオリーブのタプナードも美味しいですよ!隠し味には自家製エルブ・ド・プロヴァンス少々。
パリの総菜店ですっかりおなじみになったタブレですが、僕も夏になるとより頻繁に作るようになります。最近作ったタブレを紹介しますね。まずは僕の一押し『ちらしずし風タブレ』です。これは以前、フランス料理研究家 上野万梨子さんから教えていただいた、とても斬新で超美味しいWa-fumi 和風味のタブレなんです。昆布だしでふやかしてから蒸しあげたスムールにすし酢で調味するという、とても理にかなった調理法。お米とは異なるサラサラ&しっとりした食感も魅力。さらに驚いたのは高価な本物のかにを使うよりも、かに風味かまぼこの方が相性抜群なのですよ。なんて素晴らしいレシピなんだろう!他にも『キャロットラベのタブレ』や、『ビーツのタブレ(これはスムールではなくてキヌアで)』。そして『メルゲーズソーセージと野菜の煮込みのクスクス』も作りました(写真はメルゲーズのグリル焼きです)。どれも美味しい!もしみなさんの中でタブレ料理に興味がある方は、先月発売されたばかりの上野さんの新刊書 プチプチサラダ、つぶつぶタブレをご覧になってみてはいかがでしょう(今までになかったタブレ料理専門書です)。 〜フランスで定着したモロッコ風タブレ 〜 発祥の地はレバノン 〜 スムールって何?? 〜  パリの暮らしから生まれた上野さんならではの多彩なレシピの数々にきっとみなさん驚かされるはず。いや、すぐに作ってみたくなると思いますよ!
僕の特製『フランス鶏のシトロンコンフィ マリネ焼き、スムール添え』!カレーパウダーとクミンで風味付けしたスムール。こちらも超美味でした。

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

Carrot Cake

早くも6月!春から初夏にかけて収穫されたにんじんをたっぷり使った、キャロットケーキを作ってみました。にんじんの優しい甘さとシナモンの香りが相性抜群。たっぷりのマスカルポーネチーズには、レモンの皮をすりおろしたものとレモン果汁で、爽やかに風味付けしています。マスカルポーネはざっくりと塗っただけなんですが、イイ感じ!リッチな味わいが自慢のイタリア風キャロットケーキだよ。実はこのケーキ、Shop 281で先月開かれた One Day Cafe’の、キャロットケーキ付き ハンバーガーボックスがとても美味しかったので、自分でも作ってみたくなったんです(先日ショップのスタッフの方にレシピを尋ねてみたら、親切に教えていただきました!)。イギリスの女性陶芸家 Jo Davda ジョー・ダヴダさん作の器。新色の若草色やブルーグレイのプレート、そしてベージュのマグが新たに我が家の食器棚に仲間入り。彼女の器はさりげなくモダンでカッコイイのですが、くぐもった色合いがとてもイギリス的で気に入っています。僕の特製『キャベツのパスタ』です。この日はとても美味しい越冬春キャベツがあったので、このパスタに決まりました。隠し味にアンチョビとピマン・デスプレット、それからニンニク少々。何れにせよこのパスタ料理は、柔らか過ぎない最高の春キャベツを使うことが味の決め手です。ちなみにパスタはリングイーネを使っています。
一昨日は玉川田園調布のカフェ えんがわinn でランチ。こちらのカフェは惜しまれながらこの日で閉店。庭の木陰が心地よい素敵なカフェでした。毎月1回開催されるマルシェも楽しかったなあ…。

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

Supplì / スップリ

まだ5月下旬なのにここ数日、東京は真夏のような暑い日が続いています。幸い空気はカラッとしているので、イタリアの夏みたいで快適!マルシェにはアーティチョークや花ズッキーニなど今が旬の野菜も登場。料理を作るのがとても楽しいシーズンです。今日はこれらイタリア野菜を使ったローマの代表的な料理をいくつか紹介しましょう。
まずはアーティチョーク。芸術作品のような美しい姿でしょ?一年に2度ある旬ですが、春から初夏にかけてのアーティチョークの方が、秋よりも断然力強い味わいだと思います。 日本でもおなじみの野菜になりつつあります。でもまだ高級野菜としてのイメージが強いですよね。
参考までにローマでは(メルカート・トリオンファーレで撮影。2017年3月)、このように1本0.50€ / 日本円で60円程度なのでとても庶民的な野菜。10本まとめて買うと値引きしてくれたりするので、かなりお買い得に!10本20本とたくさん買って鍋にぎゅうぎゅう詰めにして料理します。日本でこんな事していたら大変!ところで下準備がちょっと大変なアーティチョーク(慣れればどーってことないんですが)。ラバーゼ La base のピーリングナイフがあるとアーティチョークの下準備がとても楽に行うことができますよ。一般的なピーラーよりも多彩な作業ができるのでとても使いやすいです。ジャガイモの様な球状の野菜の皮剥きや、セロリの筋取りなどにも大活躍します。
僕の特製『カルチョーフィのローマ風 Carciofi alla romana 』です。カルチョーフィはイタリア語で、アーティチョークの意味です。カルチョーフィ料理と言えばまずこのローマ風でしょう。メントゥッチャやニンニクのみじん切り、アンチョビなどをフィリングとしてカルチョーフィの真ん中に詰め、30分ほど蒸し煮にします。この料理は温かくても冷たくてもとても美味しい!この様な伝統的な料理は見た目の派手さはないけど、食べ飽きることがない美味しさが魅力です。もちろん付け合わせとしても素晴らしい料理だよ。ローマ万歳!
こちらは僕の特製『スップリ・アル・テレーフォノ Supplì al telefono 』です。通常は略してスップリと呼ばれます。ローマの代表的なアンティパスト。ライスコロッケね。軽食としても大人気ですよ。料理名の由来、一説にはスップリを手で半分に割るとモッツァレラがトロリと伸びて糸を引き、旧式の電話の受話器の様だから。いずれにせよ、とても美味しい!6個ぐらいは僕はペロリと平らげちゃいます。でもあらかじめラグーのリゾットを作っておいてバットで冷ましておかなくてはいけないので、けっこう作るのが大変な料理なんです。だからといって手を抜いてはいけんですが…(笑)!
花ズッキーニの季節がやって来ました。この野菜が出回ると、そろそろ夏が近づいてきたって感じですよね。ローマ郊外の田舎の家でヴァカンスを過ごした時は、毎日の様に花ズッキーニのフリットを作ってアンティパストにしていました。ほんと嫌になるくらい(笑)花ズッキーニは僕の夏の思い出と共にあります。
僕の特製『花ズッキーニのフリット、モッツァレッラとアンチョビ詰め Fiori di zucchina ripieni con mozzarella ed acciughe 』だよ〜。揚げたてを食べましょう。熱々で超美味!みんなも食べたいでしょ?

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

Galleria Borghese

ローマの北側、ピンチョの丘。この一帯に広がる緑豊かな公園が、ローマ随一の広さを誇るボルゲーゼ庭園です。この丘に17世紀初め、ローマ教皇パウルス五世の甥で枢機卿だったシピオーネ・ボルゲーゼが贅を尽くしたヴィッラを造りました。これが現在のボルゲーゼ美術館のはじまりです。
広大なボルゲーゼ庭園には、この様な松の林が広がっているエリアがあります。ローマの松は、日本の松とはかなり樹形が異なってとても美しいので、僕は大好きです。なんて素晴しい!ランニングを楽しむ人たちも多く見かけます。僕もローマ滞在中は必ずボルゲーゼ庭園でランニングをしていますよ。ちなみにこんな感じ、カッコ良いでしょ!?(笑)
さてボルゲーゼ美術館 Galleria Borghese 入場には、ウッフィッツィ美術館などと同様、あらかじめインターネットで予約しておく必要があります。
チケットオフィスにて。毎週水曜日の17:00から閉館までの2時間は特別割引き料金10ユーロなので、今回僕はこの時間帯で予約してみました。
カラヴァッジョ作「果物籠と青年」と共に。芸術家の才能を見抜く鋭い目を持っていたシピオーネですが、カラヴァッジョも彼によって見いだされた天才画家の1人です。ちなみにボルゲーゼ美術館には、5作品ものカラヴァッジョの傑作が所蔵されてるんですよ。
カラヴァッジョ最晩年(ナポリで描かれた)の作品「ゴリアテの首を持つダヴィデ」と共に。ゴリアテもカラヴァッジョの自画像とされていますが、憂いに溢れるダヴィデの顔もカラヴァッジョ青年期の自画像と伝えられています。
同じくカラヴァッジョ作「パラフレニエーリの聖母」。この作品は教皇の馬丁、パラフレニエーリから依頼されたもので、サン・ピエトロ大聖堂の礼拝堂の1つに飾られていたもの。しかしながら聖母子の傍らに立つ老婆(実は聖アンナ)があまりにも醜く描かれているという理由から、数日間飾られただけで撤去されてしまいました。シピオーネはこの作品を高く評価。後にこの作品を自分のコレクションに加えることになったという事です。ボルゲーゼ美術館は「プライベート・コレクションの女王」と称されるにふさわい美術館ではありますが、一方シピオーネが強引に我がものにした作品も少なからずあるようです。たとえばラッファエッロ作「キリストの埋葬」は夜陰に紛れ強奪、ローマに運ばせたとの事!まさに富と権力を駆使して美術品を集めた「美に取り憑かれた枢機卿」といえましょう。
ボルゲーゼ美術館の至宝、ベルニーニ作「プロセルピナの略奪」。
ベルニーニの自画像(写真右と真ん中)。青年期と熟年期の2作品が並べられ展示されているので、興味深く鑑賞することが出来ました。
見事な天井画や壁のレリーフも圧巻!

By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer