Asparagi bianchi alla bassanese

そうそう、すでに先月の話になってしまいましたが、今年もフランスから東京に空輸された、旬の素晴らしいホワイトアスパラガスが届きました!4月のある日の我が家のディナー、アントレは僕の特製『ホワイトアスパラガスのバッサーノ風』です。春の味覚のホワイトアスパラガスですが、今回は空輸で届いたばかりのフランス ボルドー産を使いました。
フランスでは4月になるとこのような露地栽培のホワイトアスパラガスの旬を迎え、東京の食材店でも待ちに待ったフランスからの空輸品が売られるようになります。露地栽培のホワイトアスパラガスは格別の味ですので、見かけたらみなさんも試してみてください。
ちなみに北海道や九州などでもホワイトアスパラガスが生産されていますが、味の方はいまいちで、がっかりする事もあります。実はグリーンアスパラガスもホワイトアスパラガスも同じアスパラガスという事はみなさんもご存知だと思いますが、たとえば今日のこのボルドー産ホワイトアスパラガスは、盛り土をして、一つ一つ手仕事で土を被せ、日光に当てないようにして白くしています。大変な手間なのですが、アスパラガスは土の中にいればいるほど美味しくなるんですね。それに対して日本のホワイトアスパラガスの多くは、そのような手間はかけす、単に遮光して育てられています。手抜きホワイトアスパラガスです。
さてホワイトアスパラガスのバッサーノ風(アッラ・バッサネーゼ)は最も美味しいホワイトアスパラガス料理だと思います。これ以上美味しいホワイトアスパラガスの食べ方は、まず存在しないでしょうね(バッサーノ・デル・グラッパはイタリア、ヴェネト地方の高級ホワイトアスパラガスの産地)。作り方はとても簡単。ゆで卵はフォークで細かく潰し、極上のオリーブオイル、白ワインヴィネガー、塩、白胡椒を加えて味を整え、好みのやわらかさに茹でたホワイトアスパラガスの上にかければ完成。仕上げにイタリアンパセリと、ゆで卵丸ごと一個を添えます(最後に全体にオリーブオイルをたっぷりと回しかけます)。
ちなみにゆで卵に加えるオリーブオイルは、ゆで卵3個に対し100mlぐらいが目安です。つまりゆで卵の黄身でマヨネーズソースを作るイメージです。黄身の割合が多い方が美味しいので、適宜白身を減らすのがおすすめ。

今回使ったオリーブオイルは、リグーリア地方の生産者パオロ・カッシーニのタッジャスカ種のオリーブオイル。白ワインヴィネガーは、トレンティーノ地方のワイナリー、ポイエル・エ・サンドリのゼロ・インフィニート。これは葡萄の栽培からヴィネガーの醸造まで、農薬や添加物などは一切使っていないという、こだわりのヴィネガー。こんな美味しいホワイトアスパラガスのバッサネーゼ、きっとみんな食べた事ないだろうなあ👍
By 管野滋樹
Shigeki Kanno / Opera Singer

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