Asperge Sauvage

すでに10日ほど前になりますが、我が家にヨーロッパから空輸されたアスペルジュ・ソヴァージュ(ワイルド・アスパラガス)が届きました。アスペルジュ・ソヴァージュは、春の終わりから初夏にかけてのほんの短い間が旬。通常のアスパラガスとは別の仲間です。日本の山菜の味わいにも近いので、日本のみなさんにも受け入れやすいと思います。ややぬめり気のある食感が特徴です。最近では東京の高級スーパーマーケットや食材店でもかなり見かけるようになりました。フランスやイタリアからフレッシュの状態で空輸されたものが多いですが、今回我が家に届いたのはイタリア、トスカーナ産です。季節の味覚、我が家のディナーは、このアスペルジュ・ソヴァージュでリゾット、または卵料理を作ってみました。
この日の我が家のディナー、プリモピアットは僕の特製『アスペルジュ・ソヴァージュのリゾット、ヴェネト風』です。旬のトスカーナ産アスペルジュ・ソヴァージュ(ワイルド・アスパラガス)を主役にしたエレガントな味わいのリゾットです。新鮮な鞘つきの状態で届いたグリーンピースや新玉ねぎも加えていますが、このリゾットはヴェネト料理の「リーズィ・エ・ビーズィ」の調理法も取り入れました。つまり新鮮なグリーンピースの鞘も利用してブロードを作ります。もちろんアスペルジュ・ソヴァージュの茹で汁も捨ててしまったりせず、ブロードとして加えましょう。こんな美味しいリゾット、きっとみんな食べた事ないだろうなあ。なんて素晴らしい!
合わせたワインは、北イタリア、ヴェネト地方トレヴィーゾ近郊にあるワイナリー、イル・コッレの『プロセッコ・ディ・コネリアーノ ヴァルドッビアーデネ ブリュット 』です。淡い麦藁色、洋梨を思わせるエレガントな香り、ピュアな果実味が特徴です。今回の様なヴェネト風リゾットはもちろん、ロブスターや牡蠣などの魚介類などとも相性抜群です。
【追記】イタリアなど地中海地域では、この他にも別の種類の野性アスパラガスがいくつかあるんですよ。ヴェネト地方の野性アスパラガスも素晴らしい味わいです。
By 管野滋樹 Shigeki kanno / Opera Singer

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